時代小説書評_本所深川ふしぎ草紙

時代小説書評【本所深川ふしぎ草紙】

『本所深川ふしぎ草紙』宮部みゆき


日本を代表する作家宮部みゆき先生の20年以上前の本です
なので今手元にある本も五十八刷とか書いてありまして(…スゴすぎ)
そのくらいメジャーな小説ですが、
実は僕は宮部みゆき小説を読むのはこれがほぼ(※)初めてなのです

表紙とタイトルから、「妖怪もの」なのかな?と思ってましたが、
ミステリー的な要素のある市井ものですね
有名な「本所七不思議」をテーマに七つの短編小説で構成されています
それぞれ独立した物語ですが、全く関連のないものではなく、
岡っ引きの「回向院の茂七」親分という人が毎回登場するため、
その人がこの本を、音楽でいうコンセプトアルバムみたいにするための軸になっているのが面白い

茂七親分はクセのない気のいい人物で、他の宮部作品にも出てくるらしく、
しかもNHKドラマのタイトルにまで出てるようで、
有名みたいですね

読んだ印象ですが、不思議なくらい読みやすい…!
僕は本を読むのが遅いタチなんですが、
流れるようにスラスラ読めてしまうのはなんででしょう
これがベストセラー作家の文章の構成力なのか?
あとは当然面白くなければそんなに早く読み進められないので、やっぱり面白いのです
ちょっと読めばすぐに結末が知りたくなるので、1話分あっという間です
話が複雑にならず、結末がすぐわかるのが短編ミステリーのいいところです

作品の全体を通してのイメージは、藤田新策氏のカバー表紙のイメージそのまま「夜」ですね
怪しく謎めいた出来事と、登場人物の心の闇を連想させますが、
どれも切なく、暖かみもある7編です
(個人的に好きなのは5話「馬鹿囃子」と6話「足洗い屋敷」)

ほぼ…というのは以前「ここはボツコニアン」というラノベみたいなのを読んだことがあるのですが、これはあまりに毛色が違うもので、1巻でやめたんですけど、宮部作品をいくつか読んだらまた再挑戦するかも



↓江戸の七不思議に興味がある人はこんなのを読んでみたらどうでしょうか

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